2024/04/30 19:49


木を曲げてどうなんだということを何回か聞かれたことがありますが、音が鳴るものは大抵のものがいろんなところで響きます。楽器がそうですね。響きをコントロールして、独自の音を作っていく。ところがスピーカーだと、それが個性とか、向き不向きのジャンルで分けられてしまい、実際に聞いてみなきゃわからないということになります。まあ、なんでもそうなんですが。さて、そんな個性というか、音作りを避けたいとなるべく並行面をなくし、補強を工夫したのがこのシリーズです。まず左右同じカーブにして、内部補強も本体とは異なる密度の材木を使い、さらに角を取り・・と、昔から疑問に思っていた部分にずいぶん立ち入りこのようなものができました。実はこのカーブが触るとものすごく気持ちがいいのです。これはオイル仕上げというのも一躍買っていると思います。ギターを作っているTakamineさんから似た形の超高級スピーカーがありますが、あれは素晴らしいスピーカーですね。ちなみにTakamine さんの日本で初めて販売したギターを持っていたことがあります。20年ほど使っていましたが、あのギターの仕上がりやデザインが今のスピーカーの根底にあるような気がしています。